旅館の楽しみの一つは、何といってもその夜の夕食であろう。色とりどりの料理が盛られた一皿一皿を眺めているだけで幸せな気分になる。基本的に私は部屋食よりも、温かいものは温かいうちにいただける食事処での食事のほうを好むが、ここはたまたま部屋食だったので従うほかない。
ここの料理は、食事やデザート等も含めて確か計13品ほど。そのうち、主だったものだけを紹介したい。冒頭のは前菜の盛り合わせ。ソラメメのほか、梅雨の代表的な花アジサイも添えられている。季節感溢れる品。
箸の隣に添えてあるナイフとフォークはアワビの焼き物に使うものだと判明。なるほど、焼き立てを皿の上に移し、ナイフとフォークで一口大に切り分けるようになっている。
ホイルに包まれた焼き物の中身は海老。てっきり、洋皿として白身のムニエル風のようなものなのかと想像していたが、ちょうど海老が食べたいと思っていた矢先だったので、ちょうど良いタイミング。海老味噌と身とを混ぜていただくと、日本酒の消費量が思いのほか急加速する。
料理はこれ以外にも、煮付け、船盛り、揚げ物等とまだまだあるが、全部載せても意味がないことなので、つみれ鍋をもって夕餉の締めくくりとしたい。



